安アパートを借りてやる実験

福祉的なことをするお金ってどこからやってくるのだろう。私は細々と講演活動をして、連載を書き、お菓子を売り、アクセサリーを売り、今度(4月22日)はカレーを売ろうとしている。物販に関しては原価の計算をほぼしていないので、「その日稼いだ現金」だけ見て喜ぶけど利益はほとんどないようなことをずっとやっている感じ。これまではそれでもよかったのだけれど、いよいよお金の問題と向き合わねばならないときがきた。

 

4月のいつからか、大学周辺の安アパートを1部屋借りることにした。有志と共同出資。私も貧しければ有志も貧しい。いよいよちょっとは考えないといけない気がしてきている。

 

 

アパートの一室でやろうとしていることは、いわゆる「居場所活動」。

「居場所」とうたう施設は多い。実際居心地がいいし魅力的。だが私は乱立するNPOよろしく、既存のものがあるというのに「新たに」「自分が」立ち上げようとしている。

(「乱立するNPO」ってワード、棘があるなと自分でも思うんだけど、もちろん正しく運営しているNPOを悪く言う意図はなくて、よくわからないグレーな団体に対する違和感を言っている…つもり。私が始めようとしている試みも十二分に怪しいし。)

 

私は投資や寄付やクラウドファンディングやグレーな商法が苦手。「今時じゃないね」と言われても、物々交換かカネとモノの等価交換を最も信頼している。カンパ箱を置いてはみるものの、受け取るのはやっぱり得意じゃない。お金って重くて大事なものだから。お金はテメーの時間とテメーの体を削って得たい。

 

 

いつの日か、古民家でも借りてフリースクールと地域食堂と茶話会とシェルターと作業所とデイサービスをやりたいな、なんて思ったりもするけれど、それってやっぱり「乱立するNPO」がクラウドファンディングかなんかでとっくにやっていることで、わざわざ私がやる必要はどこにもない。

し、いざ作業所が始まったって自立なんてほど遠い工賃しか払えない仕事しか提供できないのなら意味がない。社会的にも意味がある、自己有用感もある、価値のある仕事でしっかりと給与を払える仕事を、探すか生み出してみたいと思っている。そうじゃなきゃ、とても他者を巻き込むことはできない。

 

動画編集?製本?小ロットでのグッズ制作?新しい代行サービス?たぶんこの先何年もアンテナをはり続けてやっと浮かぶか浮かばないか。でも考えることはやめたくないなぁ。

 

手の届く範囲で、できることから、ゆるりとしっかりかくじつに。安アパートの一室がどんな風になっていくのか実験。なんだかんだ楽しみです。