「見えない貧困」層から脱出する日は来るんだろうか。

バイト先の魔女(公認あだ名、70歳くらいのおばあちゃん)に、「あんたいつまでフラフラしてんの、仕事探しなさい!」と、半分冗談、半分ガチトーンで言われた。

「結婚しないの?同棲してるの?」「大学卒業して何年経った?正社員で何年働いた?」と、んもう、重い重い質問を連続でぶっ放され、笑うやら怒るやら呆れるやら疲れるやら。「ハハ、」としか言えなかった。

 

言いたいことは色々あるけど、まぁ、正論ちゃあ正論だな、事実だ、魔女よ。

フラフラしているさ。大学も卒業してもう4年になる。同じ仕事に2年以上就けてないし、適応障害と精神病でフリーターだ。まったくどうしようもない。あまりのどうしようもなさに泣けてくる。

 

でも、社会の役に立っていないわけではないし、まったく働いていないわけではない。し、社会の役に立っていなかろうが働いてなかろうが、人間は生きてていいのだ。

いいもんね、私は魔女にはできないお仕事ちゃんとやってるもんね、と、反論してみたくもなる。不毛なんだけど。

 

 

今日、17日の講演資料と講演後に配布するお便りが完成した。先方からも「いい感じ」判定がいただけた。

もし今正社員で週5非在宅の仕事をしていたら、こんなに手の込んだ資料は作れなかったと思う。時間も気力も足りなかったと思う。

でもこんなにやりがいがあって楽しくて誰かの役に立つ仕事なのに、これだけでは到底生きてはいけないのだな。悲しい。

 

 

私は今間違いなく「見えない貧困」の中にいる。というか、ほとんどの人がそうだと思う。

毎日着ている服は同じではない、汚くもない、3食食べてるしスマホもゲームも持ってる。

けど、本は高級品。車は持ってるけど、ドライブレコーダーはつけられない。スマホももう新品には手が出ない。

目に見えて「あ、この人貧困だな」なんて思われないけど、確実に貧しい。

今洗濯機が壊れても、しばらく洗濯物は溜めて溜めてコインランドリーに行くんだと思う。買いなおせるほどのお金がないから。貧しい…。

 

(注:同居してる恋人とは上手くいってる!費用を極力折半にしたくて、恋人の助け舟にも意地で「今は大丈夫!」とか言っちゃう私が悪いだけで、家計はだいたいいい感じに回ってる。というのは言っておきたかった!!)

 

 

「見えない貧困」は、周りの人や子ども達も同じこと。

一見他の子と変わらなくても、部活道具が買えなくて好きな部活に入れなかったり、塾に行けなかったり、家族旅行やバーベキューみたいな”非日常”の体験が剥奪されていたりする。マイ道具が必要な部活も、学習塾も、参考書も、贅沢品になっている。切ない。


定期を買うまとまったお金がなくて、トータルでは明らかに高いけど1回1回切符を買うしかないって人も居るらしい。電車に乗れないほど貧しくはないけど、でも絶対貧困だよね。こういう人たちがあふれているらしい。

 

 

最近インスタやyoutubeの広告やも、「ダイソーのこれがよかった」とか投資だ消費者金融の過払いだとかそんなんばっかり。お昼のテレビ番組も、昔は白金だ代官山だ御洒落スイーツだモテブランドファッションだとか言ってたのに、最近は「節約時短かさましレシピ」「プチプラ高見えコーデ」とかやってるじゃん。貧しい…。

 

フラフラしてたい。でも貧困にはかなわない。

魔女が言うように、「ちゃんと」働かなきゃかなぁ。めそめそ。